
烏梅茶 ~梅古庵~
2026.02.23
奈良時代、千三百年前。
烏梅(うばい)は遣隋使によって薬として奈良の都にもたらされました。
その利用は、日本最古の医学書『医心方』にも記されています。
古くから人々の暮らしの中で大切に扱われてきた、由緒ある梅の加工品です。
やがて約七百年前、烏梅づくりは月ヶ瀬へと伝わりました。
烏梅をつくるために梅が植えられ、やがて現在の月ヶ瀬梅林へと広がっていきます。
蒸し、燻し、乾かして仕上げる黒い梅。
その製法は今も受け継がれ、染めの世界では発色と色止めの要として大切に使われ続けています。
そして、その烏梅から生まれる一杯が烏梅茶です。
ほのかな燻しの香りと、さわやかな酸味。
山の空気の中でいただけば、千三百年の時の流れが、重なります。
月ヶ瀬を訪れたなら、この地にはじまる歴史に思いを巡らせながら、烏梅茶を味わってみてください。
きっと、風景の見え方が少し変わるはずです。

